日時:2022年6月25日(土曜日) 14時から16時
場所:Zoomとリアル会場のハイブリッド開催
リアル会場:千葉県教育会館 会議室 608(千葉市中央区中央4-13-12)
テーマ:災害時こそバリアフリー 〈千葉市中央区 地域づくり補助金対象事業〉
参加者:17名(リアル9名、オンライン4名)/うち、視覚障がい者5名
〈会場の様子〉
①挨拶・参加者紹介
(13時55分)
・挨拶及び本日の予定
・防災用品紹介(山本さん)
◆講習概要
・講義 ハザードマップをどう防災に活かすか(加納様)
・ワークショップ1:避難所に向かう道(地図と地形を見ながら)
・ワークショップ2:電気がなくなったら
②講義 (講師:災害支援ネットワークちば(CVOAD)代表 加納基成様)
(14時06分 から14時40分)
講師:加納基成 様
(特非)ディープデモクラシー・センター副代表理事
災害支援ネットワークちば(CVOAD)代表
①千葉県の災害状況
・千葉は災害が少ないと言われているが、2019年9月9日の台風15号、18号、10月25日には台風21号に由来する大雨の被害を受けた。
・以降、大災害はなかったが、いすみ市で川が氾濫したり富津市で暴風が起きたりはしている。
②災害について
・避難所の種類は「台風や大雨をしのぐため、一時的に避難する場所」と「住む家がなくなり、長期生活を送る場所」の大きく2つに分かれる。どちらの機能を求めるかによって、必要なものは変わってくる。
・災害には地震や風水害などの「自然災害」と原発事故や火災などの「人為災害」の2つに分けられる。自然災害のうち、風水害はある程度予測ができるもの。
・高度経済成長期は大きな災害もなかったが、近年は「阪神大震災」や「東日本大震災」といった大災害も起きている。
・高齢者、障がい者、妊産婦、乳幼児、傷病者、日本語が不慣れな外国人だけではなく、土地勘のない観光客も災害時の要配慮者となりうる。
・ハザードマップを活用し、被害の出る箇所をあらかじめ把握しておく。西日本豪雨の際も被害を予測されていた場所が大体被災していた。
・場合によっては最寄りの避難所に向かう道が危ない場合もある。住居から避難所のルートは確認しておくこと。住んでいるところと勤務先は見ておくべし。
・全国を網羅したWebハザードマップは国土交通省作成の「重ねるマップ」と、NHKが全国の自治体のハザードマップ情報を集約して作成した「全国ハザードマップ」がある。なお、「重ねるマップ」の方が対象河川が少ない。
重ねるマップ(国土交通省):https://disaportal.gsi.go.jp/
全国ハザードマップ(NHK):https://w-hazardmap.nhk.or.jp/w-hazardmap/
・ブルーシートは窓の補修や家具の保護、天井の養生といった「屋内養生」に使用する。転落の危険もあるため、屋根の養生は自分で行わないこと。
※NHKの防災特設サイトでも部屋を養生する方法が動画で見られる。
動画タイトル:ブルーシートを部屋に張る 自分でできる雨漏り対策
https://www3.nhk.or.jp/news/special/suigai/videos/5707/
・1980年代までは気温は一定していたが、今は「極端に暑い」こともある。しかもその「最も暑い」記録は過去5年のもの。気温も海水温も上がっており、洪水や土砂崩れが発生しやすくなっている。
・災害時の支援センターはボランティア頼みになっており、それでは解決できないことは自助というのが現状。
③ワークショップ1:避難所に向かう道(地図と地形を見ながら)
(14時58分 から15時38分)
①会場周辺の様子
非常に危険な場所だったことがわかった。
・千葉城以外は全部液状化する
・モノレールのレールに近づくほど浸水する(川沿いのため)
・千葉県庁あたりまで高潮が来る
・洪水や高潮が来て12時間経っても水が引かない場所が会場近辺に点在している
・火災は比較的大丈夫
②参加者の居住地の様子
・会場に比べて風水害の危険はなかったが、液状化や液状化による建物被害の危険性はあった。
④ワークショップ2:電気がなくなったら
(15時40分 から15時06分)
2週間近い停電を経験した加納様の体験を交えてのワークショップ。
※なお、この大規模停電を機に東電も対策を強化しているとのこと。
・電気がなくなって一番困るのは情報入手。基地局がダウンして電波も届かなくなり、電波が届く場所まで行ってメールチェックを行った。そのため、やり取りしている内容も忘れてしまう。
・台風15号の際は「千葉が大変なことになっている」という発信を怠ったため、県外の人の気づきが遅くなった。
・発電機にはインバーター付きとインバーターなしがあり、インバーター付きの発電機でしかPCは動かない。
・車を持っている人は、シガーソケットから充電できる発電機を備えておく。値段はピンキリあるが、高い機種はポータブルエアコンの電源にも使える。
・地元以外の情報も延々と流れているため、ラジオは4日目あたりでつけなくなった。やはりネットが大事。光ファイバのルーターに電気を通せばインターネットが使えるかも。
・電気がつく集落に来たときは大騒ぎになった。
⑤次回案内
(16時00分 から16時10分)
◆次回の案内・今後の予定
※次回の予定は未定です。次回の開催が決定次第メールやWebサイト上でお知らせいたします。
・夏休みの課題となるような、小学校の子供がハザードマップを作成し、親子で巡るといったワークショップを企画中。
主催者・事務局から
・参加いただいた皆様、ご協力いただいた皆様、ご支援ありがとうございます。
以上